2023年11月1日 株式累積投資(るいとう)で積立投資 ~私の好きな会社を応援する~

株式価格は日々変動し会社の業績や景気を判断する指標となっています。最近は日経平均株価も堅調な動きが見られます。そんな中さらなる上昇を目指して株式投資を始めたいと思ってはみたものの、上昇すればその分下落する可能性も大きくなると初めの一歩を踏み出すのをためらうこともあると思います。

 

そんな中で効果がでやすい投資方法のひとつが「株式累積投資(るいとう)」です。「るいとう」では、ご自身が選んだ株式を毎月一定の金額で買付けます。コツコツと着実に保有株数が増えていくので、中長期の資産形成に向いています。また、積立てた株数が1売買単位(100株等)に達したときは、単元株主として株主優待などの権利も得られます。

好きな会社を応援する  

 まずは自分の好きな会社を探してみましょう。旅行が好きな方なら鉄道・航空・ホテル、料理が好きな方なら飲食や調味町を作っている会社。音楽が好きならレコード会社や音楽関連会社など普段から何に関心があり、この会社がもっと素敵な商品やサービスを提供してくれたらさらに嬉しいような会社を思い描いてみます。

 

 会社たるものファンがいる限り存在価値があり、それがたとえ少数であっても根強いファンはその企業を支え追い求めて行きます。好きを続けていると潮目が変わり多くの人がこちらを向いてくれる時代が来るかもしれません。「自分の幸せ」を尺度にできることが「るいとう」では大きな武器になります。

 

ドルコスト平均法

 毎月一定額を積み立てるので、株価が高いときは少ない株数、株価が安いときは多い株数を購入することになり、長期的にみれば平均買付単価を引き下げることになります。株式投資で重要な売買タイミングを気にしなくてよいのも魅力のひとつです。

  

「るいとう」の注意点

 メリットの多い「るいとう」ですが注意すべきポイントもあります。これは長期的に安定している銘柄を選ぶということです。企業は勢いに乗って大きく成長しますが、これが一時のブームでその後衰退していくこともあります。その点長期的に安定している企業であれば一時的な景気後退なども乗り越える可能性が高く、株価低迷の時期も投資は継続しているので長期投資が味方をしてくれます。

 

「るいとう」のリスクとリターン

「るいとう」を代表的な金融商品の「投資信託」、「株」と比べると以下の表のようになります。「投資信託」は積立投資の代表的な手法で長期的に安定していますがリターンに関しては低く、10年を超えるようなスパンで考える必要があります。「株」に関しては大きなリターンを期待できるもののその上下を占うのは至難の業で高いリスクを伴います。その点「るいとう」は株式なので上下はするものの分散投資のため高値づかみしずらく安定した運用が可能になります。

 

 

以下に「るいとう」を扱っている証券会社を載せておきます。

【株式累積投資を扱っている証券会社】

証券会社

手数料

最低投資額

SMBC日興証券

1.265%

(約定代金100万円以下)

1銘柄10,000円以上1,000円単位

(上限:100万円未満)

野村證券

1注文の約定代金につき一律1.21%

10,000円以上1,000円単位

大和証券

約定代金の1.26500%

(約定代金100万円以下)

口座管理料3,300/

10,000円以上1,000円単位

(上限:100万円未満)

三菱モルガン・スタンレー証券

1.43%

(約定代金50万円以下)

10,000円以上1,000円単位

(上限:100万円未満)

岡三証券

約定代金の1.26500%

1銘柄10,000円以上1,000円単位

 

 <株式累積投資(るいとう)概要のまとめ>

●株式累積投資(るいとう)は、株式などの金融商品に少額から投資できる手法

●自分の好きな会社に投資する

●毎月一定額で購入し続けるため、長期的に毎月コツコツと資産を積み立てたい方や、銘柄の購入タイミングを見極めるのが苦手な方に向いている

●少額から株式などに投資できるほか、投資に掛かるリスクを軽減できる

 

●店頭証券での取引がメインとなり、手数料が割高になるケースが多い 

 

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一般社団法人 かながわFP生活相談センター(KFSC)  平原 雄太 

専門分野: 

不動産運用 

主な資格: 

CFP®、宅地建物取引士、日商簿記2級

 

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